研究課題/領域番号 |
17K14369
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
水野 英如 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (00776875)
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研究協力者 |
池田 昌司
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ガラス / アモルファス / 弾性不均一性 / 振動特性 / 弾性波 / 局在振動モード / デバイ則 / 有効媒質近似 / 局在振動 / ボゾンピーク / 局在化振動 / 化学物理 |
研究成果の概要 |
本研究はマクロスケール(連続体極限)においても、ガラスは均質な弾性体として振る舞うことはなく、欠陥がある弾性体として振る舞うことを明らかにした。そのため、ガラスには弾性波に加えて、欠陥に付随した局在振動モードが生じることが分かった。また、局在振動モードではある領域の分子が極めて大きく振動するが、その領域の振動は座屈的な不安定なものであることを明らかにした。さらに、弾性不均一性を導入した弾性体理論に局在振動モードの効果を取り入れることによって、ガラスの音波輸送物性を正しく記述することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果はガラスの固体物理学の発展に貢献するものである。現在確立されている固体物理学は結晶の固体物性を記述する理論体系であり、結晶の規則性・周期性の上に成り立つ。一方で、ガラスの固体物性を記述するためには、現状の固体物理学とは全く別の、不規則性・アモルファスを基盤とする理論体系を構築する必要がある。本研究で発見された局在振動モードはまさにアモルファスに付随したものであり、ガラスの固体物理学を構築する際の鍵になると考える。さらに、我々の生活にはガラス材料で溢れており、本研究で得たガラスの基礎的理解は、新しい固体物性をもったガラス材料を開発するなどの工学応用においても意義がある。
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