研究課題/領域番号 |
17K14371
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
岩下 拓哉 大分大学, 理工学部, 准教授 (30789508)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 液体 / ガラス / 粘度 / 非弾性X線散乱 / 分子動力学シミュレーション / ガラス転移現象 / 動的構造 / 応力緩和 / Van Hove function / 非弾性X腺散乱 / シミュレーション / 局所構造 / 液体の運動論 / 中性子散乱 / 非弾性X線散乱 / 実空間実時間相関 / 水のダイナミクス / 粘性起源 / 重水 / X線非弾性散乱 |
研究成果の概要 |
非弾性X線散乱実験や計算機シミュレーションを融合し,液体の物性である粘度の微視的起源を明らかにすることを目的とする.非弾性X線散乱実験から,水の実時間・実空間相関関数を導くことに成功し,実空間での水分子の運動と水の巨視的物性である粘度との関係性を明らかにした.また,ブラウン動力学シミュレーションと小角中性子散乱実験から,定常せん断流にある荷電コロイド分散系の構造異方性を特徴づけ,定常流粘度との関係を明らかにした.液体金属の分子動力学シミュレーションから,液体の局所応力構造と局所粘性緩和の間の強い相関を発見した.この結果は,液体状態の構造変化と運動は,局所的に強い相関があることを示している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
液体は,我々の身の回りに多く存在するが,液体状態の複雑性のために十分な理解が得られてない部分が大きい.例えば,液体の粘度を構造から事前に予測することはできない.近年の実験技術や計算機の進歩は,実空間での原子や分子の運動を捉えることを可能にしており,液体に関する新規な知見を得ることが期待されている.本研究では,水の実時空間相関関数を導くことに成功し,この結果は液体科学の進歩に大きく貢献している.
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