研究課題/領域番号 |
17K14372
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
名越 篤史 国士舘大学, 理工学部, 講師 (70750579)
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研究協力者 |
小國 正晴
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 液体 / 配置エントロピー / 過冷却液体 / ガラス転移 / メソポーラスシリカ / メゾスコピック / 熱力学第3法則 / 蒸気圧 / 熱力学第3法則 / 低温物理 / 化学物理 / メゾスコピック系 / 表面・界面物性 |
研究成果の概要 |
液体は低温で徐々にその構造を変化させ、より秩序だった安定な構造を形成していく。しかしながら、その低温極限である基底状態が具体的にどのような構造かは明らかでない。なぜなら、通常の液体は低温で、結晶化するかあるいは粘度が増大して構造を変化できない状態(ガラス状態)になるからである。本研究では、シリカナノ細孔に封じることで結晶化を抑制するとともに、その構造安定化を促進し基底状態を、ガラス状態になるよりも高温で実現することを試みた。シリカ細孔内に封じたトルエンは、細孔壁界面での“濡れ”に関係した非平衡の問題はあるものの、実際にそのような挙動(構造変化の静的な凍結)を示すことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
構造のはっきりしている結晶状態と比べて、分子配置に周期的な秩序がない液体の構造はいまだわかっていないことが多い。特に、凝固点よりはるかに低い温度の過冷却状態における液体の構造は、ガラス転移などの問題と関連して現代における重要な課題である。一方で、その研究は結晶化の問題やガラス化の問題によって実験的にはほとんど進展がない。本研究成果はそのような低温の液体の謎に対し、実験的なアプローチを提供することが期待される。
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