研究課題/領域番号 |
17K14375
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
岩城 光宏 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 上級研究員 (30432503)
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研究協力者 |
川口 利華
藤田 恵介
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | DNAナノテクノロジー / ミオシン / 筋収縮 / 1分子計測 / ブラウニアンラチェット / DNAオリガミ / ナノマシン / 筋肉 / モータータンパク質 / ナノバイオ / 分子機械 / 1分子計測 / 分子モーター |
研究成果の概要 |
本研究では、熱揺らぎの場の中で安定かつ省エネルギーで生理的機能を創発する筋肉の収縮単位であるミオシンフィラメントを、DNAナノテクノロジーを駆使してデザインし、内部のモーター分子群の動態を1分子レベルで解析するのが目的である。 今回、DNAオリガミとヒト骨格筋ミオシンから構成された人工ミオシンフィラメントの設計を行い、全反射照明型の暗視野顕微鏡、高速原子間力顕微鏡を駆使することで、フィラメント内のミオシン1分子動態と分子間での協調的な運動をこれまでにない解像度で直視することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの生命活動のエネルギー源はアデノシン三リン酸(ATP)であり、その加水分解で得られる自由エネルギー差は、熱ゆらぎ(~kBT)の高々20 倍程度である。そのため、このエネルギーを駆動源にする生体分子は、熱ゆらぎを完全に遮断できず、ある程度の誤作動も許容しながら機能するブラウニアンマシンである。今回、骨格筋や心臓拍動を駆動するブラウニアンマシンであるミオシン集団内の個々の分子動態を世界で初めて直視することに成功した。心臓拍動のメカニズムやミオシンの遺伝的変異を原因とする心筋症の理解、化学的なナノマシン設計への大きな指針を提供することができたと考えている。
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