研究課題
若手研究(B)
本研究では,初期マントル中の白金族元素(PGE)含有量を正確に推定することを目指した.その達成のためには二次的なマグマやフルイドによる影響を取り除くことが必要不可欠であったため,それを重点的に実施した.具体的には,マントル由来物質であるかんらん岩を用いてPGE含有量を求め,ナノからマイクロメートルスケールで詳細な解析を実施した.その結果,炭素質マグマがPGE含有量を二次的に改変することを明確に示すことができた.また,その改変によりPGEがどのような鉱物に分配されていくのか明らかにした.これにより,炭素質マグマの影響のないかんらん岩を初期マントルのPGE推定に用いる必要があることを明確に示した.
マントルの白金族元素(PGE)含有量推定は,地球の形成過程を論じる上で重要である.特に,地球形成以降二次的な改変を受けていない”汚れない”初期マントルのPGE組成推定は地球形成初期の現象理解に特に重要である.本研究では,その推定を行うため最も重要である二次的な改変の実態を解明した.本研究結果を考慮すると,炭素質マグマによる影響が確認されるサンプルを推定から外すべきだということを明確に示すことができた.
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 3件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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