研究課題/領域番号 |
17K14437
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
青野 信治 京都大学, 福井謙一記念研究センター, 特定研究員 (70750769)
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研究協力者 |
榊 茂好
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | QM/MM法 / 分子結晶 / 結晶効果 / 吸収・発光スペクトル / 異性化反応 / 混合原子価性 / 理論化学 / 遷移金属錯体 / QM/MM計算 / 吸収スペクトル / 発光スペクトル / 混合原子価 / 金属サレン錯体 / 溶媒効果 / QM/MM / 分子性固体 / 分子物性 |
研究成果の概要 |
本研究では、結晶内の着目分子について量子力学計算で求めた点電荷分布を、対応する無限周期的な周囲分子集団のそれと等しいと見做し、着目分子の電子状態と周囲分子の点電荷分布を自己無動着に決めたQM/MM法によって分子結晶のモデル化を行った。また、構成した分子結晶の点電荷分布モデルを無限周期MM領域として利用する事で、結晶中における遷移金属錯体の吸収・発光スペクトルの計算や異性化反応、また混合原子価性などについて議論した。気相中や液相中での計算結果のそれらと比較する事で結晶効果の特徴を明らかにし、実験面だけでは不明であった原因などについて微視的な分子の観点から明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまで理論的研究がほとんど行われてこなかった分子性結晶内での遷移金属錯体の電子状態と構造、分子物性、反応性を明らかにした研究である。我々の行ったQM/MM法はQM分子-MM分子間相互作用の記述精度に問題が残るが、着目するQM分子をCCSD(T)法やCASPT2法などの高精度な電子状態計算で扱えるという点は、現在普及している平面波DFT法では扱えない学術的問題に対しても解答を与え得る。また本研究で行った遷移金属錯体から成る分子結晶は、機能材料への応用の面でも期待でき、その分子機能制御の足掛かりになる事は社会発展の上でも意義がある。
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