研究課題/領域番号 |
17K14457
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
滝沢 進也 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (40571055)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | イリジウム錯体 / 増感剤 / リン光 / 人工光合成 / 水の酸化 / 酸素発生 / ルテニウム錯体 / 光誘起電子移動 |
研究成果の概要 |
近年、人工光合成技術の社会的要請から水の酸化触媒に関する研究が活発化している。さらに、太陽光エネルギーの利用と結びつけるために、ルテニウム(Ru)錯体を増感剤とする光酸素発生反応も報告されている。しかし、Ru錯体は水溶液中で光分解しやすく、光酸素発生における分子触媒の評価に課題を残していた。そこで本研究では、触媒に対する酸化力が上がるように設計したイリジウム(Ir)錯体を新しい増感剤として合成し、それらを用いた光酸素発生反応を検討した。残念ながら、研究期間内に光酸素発生反応は実現できなかったが、新規増感剤を開発する際に必要な性質を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人工光合成は、“地球上に無尽蔵に降り注ぐ太陽光のエネルギーを、人類が利用可能な化学エネルギーに変換する技術”と一般的には理解され、実用化されればエネルギー問題の解決策になりうる。近年、Ir錯体を増感剤とする光触媒的なプロトン還元や二酸化炭素還元が多数報告されているが、鍵となる水の酸化反応(光酸素発生)については皆無である。その観点から本研究は挑戦的であったが、目標が達成できなかったという結果にも重要な意義はある。何故これまで報告例がなかったのかという“問い”に対する“答え”を当該分野に提示することで、今後の研究の効率化や新規増感剤の開発に貢献できるためである。
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