研究課題/領域番号 |
17K14459
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
酒田 陽子 金沢大学, 物質化学系, 准教授 (70630630)
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研究協力者 |
秋根 茂久
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | マクロサイクル / 自己集合 / ベルト状分子 / テンプレート / トリプチセン / π共役分子 / 多孔性材料 |
研究成果の概要 |
本課題では、自己集合を利用した芳香環および金属錯体の壁で囲まれた空孔を持つベルト状環状金属錯体(メタロナノベルト)の構築を行った。屈曲型配位子としてテトラアミノトリプチセンを用い、金属イオンとの自己集合によりメタロナノベルトの効率的な構築を試みた結果、ピラーアレーン誘導体をテンプレートとして利用することで、五核メタロナノベルトが定量的に形成できることを見出した。また、テンプレートを除きゲストフリーの五核メタロナノベルトを単離することにも成功し、メタロナノベルトは自己集合型錯体であるにも関わらず環サイズ変換に対して比較的安定な構造体であることも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自由回転ができない剛直な骨格を持つベルト状分子は、高度に規定された内部空間を持つことから、選択的なゲスト認識が可能なホスト分子となる有用な化合物群である。金属配位結合を駆動力とした自己集合は、一段階かつ高収率で目的の環状分子を得ることができる有用な方法であるものの、これまでに報告されている自己集合型金属錯体は単座配位子を用いた場合が多く、剛直なベルト状分子を構築した例は少なかった。本研究では、キレート型の二座配位子を用いた自己集合により、効率的なベルト状分子の構築を達成した。これらの成果は、金属イオンを含む新しいベルト状分子構築方法を提案できたという点で学術的にも大きな意義を持つと言える。
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