研究課題/領域番号 |
17K14465
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
吉田 純 北里大学, 理学部, 講師 (60585800)
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研究協力者 |
佐藤 久子
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 金属錯体 / 酸化還元 / 近赤外線吸収 / 液晶 / 粘土鉱物 / 液晶性錯体 / キラル / 近赤外線 / スイッチング / 粘土 |
研究成果の概要 |
太陽光中の近赤外線の有効利用を目指し、本研究では酸化還元に応じて近赤外線領域に吸収を示す錯体の開発を行った。種々のトロポロン誘導体を配位子とするルテニウム(III)錯体において、一電子酸化体が近赤外吸収を示すことを明らかにした。酸化体では、トロポロン配位子がノンイノセントな状態にあると考えられ、その調査も行った。さらに、酸化錯体を粘土鉱物と複合化することで、酸化状態を安定化できることを見出した。また、粘土表面での規則的な配列化を目指して、金属錯体への長鎖アルキル鎖の導入も行った。吸着への効果については明らかにできなかったが、液晶相の構造制御材料として効率よく働くことを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
太陽光の有効活用は、化学分野が総力を挙げて取り組むべき最も挑戦的な課題と言える。近赤外線吸収材料としては様々な材料が開発され、吸収効率の上昇が図られてきた。一方で、近赤外線を夏は反射し、冬は積極的に吸収するなど、状況に応じた近赤外線利用が求められている。本研究では、外場応答型の近赤外線吸収材料として、可逆な酸化還元を示す金属錯体に注目した。金属錯体では酸化体の安定性がしばしば問題となるが、本研究では粘土鉱物との複合化によって、酸化体の安定性を克服した。まだ自在なスイッチングとは言えない段階であるが、近赤外線を効率利用する方法論の確立に目処をつけることができたと考えている。
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