研究課題/領域番号 |
17K14480
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
シャン ルイ 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任講師 (50793212)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 鉄触媒 / 炭素-水素活性化 / 炭素-炭素結合 / 選択率 / 有機エレクトロニクス材料 / iron / C-H activation / cross coupling / iron-catalyzed / cyclization / conjugated pi-molecule / thiophene / 触媒設計・反応 |
研究成果の概要 |
本研究はベンゼンなど炭化水素の構成要素であり安定な炭素-水素結合を均一系鉄触媒によって,温和な条件下,一段階で炭素-炭素結合に変換する手法を開発した.持続可能な開発目標の観点から「ありふれた元素」を用いた有機合成触媒の開発が望まれており,地球上に大量に存在する鉄の触媒作用に関する重要な発見である.本反応によれば二種類のことなる芳香族化合物のクロスカップリングにおいて,100%の選択率で有機エレクトロニクス材料の簡便,安価,低毒性の合成が可能である.本成果は環境負荷の高い金属触媒に頼る化学反応から脱却し,有用な有機化合物を効率よく提供することで人類の持続的発展を可能にすることが期待される.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
そこで今回我々は,鉄の触媒作用に着目し,等量の基質の存在下,両基質の炭素-水素結合を切断し,効率的に炭素-炭素結合を生成する反応の開発に成功した.本成果は恒星内元素合成により宇宙に普遍的に存在する鉄を触媒として用い,自然界に豊富に存在する有機化合物から少工程数・低コストで有用な有機化合物を合成するという究極的な目標達成の先駆けであり,環境負荷の高い金属触媒に頼る化学反応から脱却し,有用な有機化合物を提供することで人類の持続的発展を可能にすることが期待される.
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