研究課題/領域番号 |
17K14486
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小野寺 玄 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (90433698)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ホスフィン―ボラン配位子 / パラジウム触媒 / アリル化 / ベンジル化 / 不飽和カルボニル化合物 / ベンジルアミン / ホスフィン-ボラン / パラジウム / イリジウム / アリルアルコール / ベンジルアルコール / 活性メチレン化合物 / シリルエノラート / 炭素―水素結合活性化 / アリル化反応 / ベンジル化反応 / 遷移金属触媒 / 炭素-酸素結合活性化 |
研究成果の概要 |
本研究では、ルイス酸性のホウ素部位を持つリン化合物であるホスフィン-ボランを遷移金属錯体触媒の配位子として用いて、炭素-酸素結合活性化反応における触媒の高活性化を目指した。すでに合成ルートを確立している多種多様なホスフィン-ボラン配位子を用いてスクリーニングを行った結果、パラジウム触媒を用いたアリルアルコールおよびベンジルアルコールの炭素-酸素結合活性化に対して効果的な配位子を特定することができた。これらの配位子を用いて、アリルアルコールによる活性メチレン化合物、アルデヒド、およびケイ素エノラートのアリル化反応や、ベンジルアルコールによるアミンのアリル化反応を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ルイス酸性部位を有するホスフィン-ボラン配位子に着目し、それを用いた新しいタイプの遷移金属触媒の開発を進めてきた。この研究によって、分子内にルイス酸性部位を有する遷移金属触媒の設計法および活用法を明らかにし、不活性な炭素-酸素結合の新規活性化法を開発することができた。今後は炭素-窒素結合や炭素-硫黄結合等の多様な炭素-ヘテロ原子結合活性化法の開発へと応用されることが期待される。また、不活性な炭素-酸素結合はバイオマスとして知られるリグニンにも多く含まれており、効率的な炭素-酸素結合活性化法の開発はリグニンから有用化学物質を得る炭素循環技術へと応用されることが期待される。
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