研究課題/領域番号 |
17K14506
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
松本 歩 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (30781322)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | レーザー誘起ブレークダウン分光法 / ロングパルスレーザー / 分子発光分光 / レーザーアブレーション / レーザープラズマ / 廃止措置 / その場分析 / 微量分析 / 応用光学・量子光工学 / レーザー分光 / プラズマ発光分光 |
研究成果の概要 |
福島原発の廃炉現場における遠隔分析技術として、ファイバー伝送レーザー誘起ブレークダウン分光法(LIBS)が注目されている。LIBSでは、レーザーアブレーションで生成するプラズマの発光分光により試料の元素を同定できる。本研究では、プラズマ中の化学反応により一時的に形成する二原子分子の発光を効率良く検出することを目的として、アブレーション放出種の酸化過程を調べた。その結果、従来よりもパルス幅が長いロングパルスレーザー(100 ns)を用いると、プラズマの上昇に伴い周囲の気体がその底部に流入し、アブレーション放出種の酸化反応が促進されることで、分子の発光が著しく増大することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LIBSでは通常、原子の発光を観測して試料の元素を同定する。これに対し、分子の発光は同位体シフトが大きいため、同位体分析に有効である。ロングパルスによる分子発光の増大効果を活用すれば、福島原発の廃炉現場において、核燃料デブリの成分とその同位体比を遠隔で分析できる可能性がある。また、分子の発光は広い波長域で観測されるため、原子の発光の観測が困難な元素の検出に有効である。一方で、レーザープラズマ中の化学反応については、未解明な点が多い。本研究により、アブレーション放出種の酸化過程に関する新たな知見が得られたと考えている。
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