研究課題/領域番号 |
17K14510
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体関連化学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
藤城 貴史 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (20740450)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 鉄硫黄クラスター / 生合成 / 反応中間体 / X線結晶構造解析 / PLP / Chelatase / 枯草菌 / 構造ゲノム / 硫黄 / システイン / 鉄 / 触媒 / 酵素 |
研究成果の概要 |
生命活動に重要な無機補因子である鉄硫黄(Fe-S)クラスターの生合成系(NIF、ISC、SUF、SUF-likeマシナリー)における、硫黄供給酵素群の反応中間体の構造と触媒反応機構を明らかとした。NIFとSUF-likeマシナリーのシステイン脱硫酵素NifSとSufSが、共通の反応中間体PLP-L-システインを形成すること、並びに、触媒ループの構造の違いにより、硫黄運搬過程が異なることを示した。また、SufS-SufU複合体の構造解析により、SufUのZn周りの構造変化をスイッチとして、SufSによってL-システインから生成した無機硫黄がSufSからSufUへと、渡される触媒機構を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで鉄硫黄クラスター生合成系酵素の生化学的解析、遺伝学的解析、立体構造解析は数多くなされてきた。しかしながら、酵素それぞれの反応中間体の解析に焦点を当てて、生合成機構を化学的な観点から詳細に調べた例は多くなく、そのため本研究は挑戦的な試みであった。鉄硫黄クラスターの無機硫黄供給系の化学的な理解により、4種の異なる生合成系の多様性や分子進化について、分子構造の観点から考察が可能となったため、今後、鉄硫黄クラスターが環境に合わせた生物の進化・多様化によりどのような特性を獲得したかについて、生物学的な知見を得ることができるようになると期待される。
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