研究課題/領域番号 |
17K14526
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
エネルギー関連化学
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研究機関 | 成蹊大学 (2018) 東京工業大学 (2017) |
研究代表者 |
山崎 康臣 成蹊大学, 理工学部, 助教 (90784075)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 光増感反応 / 二酸化炭素還元 / 光触媒反応 / 多核錯体 / 電子移動 / 光触媒 / CO2還元 |
研究成果の概要 |
本研究では、エネルギーの小さい長波長の可視光照射下においても高効率な光増感反応の達成を目指し、長波長光を吸収できる光増感剤と、獲得した電子を他の分子へと効率よく供与できるリング状Re(I)多核錯体を連結させた新規の多核錯体の創製を行った。新規脱カルボニル反応を開発し、Ruジイミン錯体とリング錯体が連結したRu-リング多核錯体を合成した。得られた四核錯体を光増感剤として、600nmの光を用いたCO2還元光触媒反応を行うと選択的にCOが生成し、反応量子収率は25%に達した。この値はRu錯体を光増感剤とした場合の2.6倍であり、リング部位を連結すると光増感能が大幅に上昇することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において創製した新規多核錯体は、エネルギーの小さな長波長光照射下でも従来の系を大きく上回る光増感能を示した。そのため当該研究分野において課題であった、太陽光が多く含む長波長光の利用と高い反応効率の両方を同時に達成することができた。一時的な電子プールを光増感剤の近傍に配置するという分子設計は非常にシンプルであり、様々な他の光増感錯体に対しても適用可能で高い波及効果が期待できる。また、時間分解分光法により、光増感能を増進させるための要素も明らかになり、レドックス光増感反応を用いた光化学反応全般に適用できる汎用性の高い知見を得ることができたと考えられる。
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