研究課題/領域番号 |
17K14528
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
エネルギー関連化学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
三石 雄悟 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (70645879)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 太陽光エネルギー変換 / 光充電 / 水素 / 貯蔵電力 / 水分解 / 光触媒 / レドックスフロー電池 / 水分解反応 / 水素製造 / 放電反応 / レドックス媒体 / 半導体光触媒 |
研究成果の概要 |
本研究では、天然の光合成に着目し、光触媒による太陽光水分解反応を進行させると同時に貯蔵電力も獲得可能な反応系の構築を目指した。目標達成のための一番の課題は、コバルトビピリジン錯体と呼ばれるレドックス剤を利用した酸素生成反応の効率が非常に低いことであったが、結晶性を向上させる触媒調製手法の開発および適切な処理剤の開発により、性能を1桁以上向上させることに成功した。さらに、5価のバナジウムイオンと2価のコバルトビピリジン錯体とを組み合わせることで電力が効率良く取り出せる条件を見出し、最終的に、太陽光エネルギーを利用し、水分解由来の水素と貯蔵電力を同時獲得可能な光触媒反応系の構築に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究計画は、天然の光合成と同種の反応を対象としており、この反応を高効率化するための知見を得ることは学術的に高い意義を持つ。さらに、本提案手法の特徴は、粉末光触媒を利用した水分解反応で同時に電力を獲得することであり、見方を変えれば、副産物として水素が得られる、光で充電できる2次電池と見なせる。原理的には従来の水分解反応と比べ多くの化学エネルギーを獲得できる。獲得できる電力はすでに貯蔵された状態となるため、扱いやすいという特徴も有する。以上のことから、従来技術とは異なる魅力的な特徴を有する本研究で実証した反応系は、今後の同分野発展のための重要な知見と言える。
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