研究課題/領域番号 |
17K14534
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
高分子・繊維材料
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樋口 祐次 東京大学, 物性研究所, 助教 (30613260)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 結晶性高分子 / 変形 / 破壊 / 粗視化分子動力学法 / 大規模計算 / 座屈 / 断片化 / 高分子構造・物性 |
研究成果の概要 |
結晶性高分子のラメラ構造の変形・破壊プロセスを分子論的立場から解明した。粗視化分子動力学法を用いることで、タイ分子や絡み合いなどの分子スケールの構造と引っ張りに対する応力伝播の関係性を明らかにした。当初の予定にはない、自作プログラムの高速化・大規模化にも成功し、大規模計算を実施することで、破壊プロセスにおける結晶層の座屈・断片化と、空孔の生成・成長を解明することができた。さらに、結晶性高分子の融解やガラス化など熱的性質の測定にも成功し、今後の研究の発展も示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子スケールにおける結晶性高分子の変形・破壊プロセスは実験では直接観察が困難であり、これまでのシミュレーションによる研究では実際の材料の機械的特性の再現すらできていなかった。これに対して本研究では、結晶性高分子の基本構造であるラメラ構造の作成と機械的特性を再現し、応力伝播のメカニズムや空孔の生成・成長プロセスの解明に成功した。分子スケールの構造と応力の関係性を解明することは、機械的特性の高い材料設計に役立つと考えられ、省資源・安全性への貢献が期待される。
|