研究課題/領域番号 |
17K14552
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤村 奈央 北海道大学, 工学研究院, 助教 (40732988)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 表面性状 / 疲労損傷評価 / ステンレス鋼 / 機械材料・材料力学 / 疲労 / 表面粗さ |
研究成果の概要 |
本研究では,地震荷重を受けた材料の疲労損傷量を,繰返し塑性変形によって変化する材料の表面性状に基づいて評価する手法を提案するため,レーザー顕微鏡を用いて表面に形成される凹凸の発達機構を詳細に調べ,表面性状パラメータとの関係を検討した.このとき,表面凹凸を周波数解析によりすべり帯形成による凹凸と結晶粒の変形・回転による凹凸に分離して各凹凸の形状を測定し,これらと表面性状パラメータを比較した.その結果,繰返しに伴う各凹凸の高さと表面性状パラメータの変化には線形的な強い相関関係があることが明らかとなり,表面性状を測定することは材料の損傷具合を疲労過程に基づいて評価する有用な手段であることが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,地震のような過大な荷重を受けた材料の疲労損傷を非破壊で検出するために「表面性状」に着目した.この計測にレーザー顕微鏡を用いたことでミクロンオーダーの微細形状を測定することができ,繰返し塑性変形によって材料の表面に形成された微細な凹凸の発達機構と表面性状パラメータとの関係を定量的に示すことができた.被災した重要施設では目視点検や硬さ測定で健全性評価を行っているが,目に見えない小さなひずみを検出する手法は確立されていない.表面性状を測定することは,このような損傷を材料の疲労過程に基づいて評価できる有用な手段であると考えられ,設備の信頼性の向上ならびに安全性の保証につながると期待できる.
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