研究課題/領域番号 |
17K14577
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
設計工学・機械機能要素・トライボロジー
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村島 基之 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (70779389)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | スマートサーフェス / 変形表面 / 能動的摩擦制御 / 接触 / 接触面積 / 流体潤滑 / 機械学習 / 損傷回避 / 摩擦制御 / 損傷部回避 / 乾燥摩擦 / トライボロジー |
研究成果の概要 |
本研究は,表面が変形する新構造を用いた従来にない能動的摩擦制御を可能とする機能性表面の創製を目的とした.樹脂3Dプリンタにより製作された変形表面を用いた摩擦試験の結果,凹形状で摩擦係数0.3であったものを凸形状にすることで1.0まで増加させることに成功した.つまり,摩擦係数を3倍のレンジで制御可能な表面の開発に成功した.次に,潤滑油中で耐久性を有する薄肉金属を用いた変形表面を開発した.貧潤滑下摩擦試験の結果,凹形状の摩擦係数はフラット試験片の摩擦係数0.11より大きい0.17であり,凸形状ではそれよりも小さい0.03を発現するという従来実現不可能であった能動的摩擦制御が可能となった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,表面の変形により固体表面同士の接触状態を変化させることで能動的摩擦制御を達成した.変形表面にはダイヤフラム構造が利用されており,従来研究されてきたバルク材料の特性だけではなく構造による変形が接触状態に影響する.本研究はダイヤフラム構造を有する変形表面とそれと同じ表面形状のバルク材料の摩擦係数を比較した.その結果,変形表面の場合のみ貧潤滑状態で摩擦係数の低減が見られた.構造による見かけの弾性率が潤滑特性に及ぼす影響を明らかにした点に本研究の学術的重要性が見られる.また,本研究における部品の交換等が不要な摩擦制御材料の開発は,省エネ・高機能・長寿命機械の開発に大きく貢献する技術である.
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