研究課題/領域番号 |
17K14648
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
電力工学・電力変換・電気機器
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
小田原 峻也 北見工業大学, 工学部, 特任助教 (80723923)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | インバータ / 鉄損 / オン電圧 / キャリア周波数 / 変調率 / 半導体素子 / 磁性材料 / 電気機器 / 損失評価 |
研究実績の概要 |
電磁鋼板をインバータ励磁する場合,スイッチング半導体のオン電圧およびインバータキャリア周波数がどの程度鉄損増加に影響しているかを明らかにするため,鉄損を「半導体オン電圧に起因する損失(以下オン損失)」,「キャリア周波数に起因する損失(以下キャリア損失)」および「基本周波数に起因する損失(以下基本損失)」に分離してそれぞれの割合を調査した。 本調査は実測と数値解析の両方で実施し,上記各損失は正弦波励磁,ファンクションジェネレータを用いた理想インバータ励磁,実機Si-IGBTインバータ励磁の3通りの励磁方法により得られた鉄損から算出した。励磁対象は電磁鋼板35H300で作成したリングコアとし,励磁条件はキャリア周波数(1.2→12 kHz),変調率(0.1→1.0)を変化させ,基本周波数と電磁鋼板中の磁束密度は50 Hzと1 Tで一定とした。 本調査の結果として,キャリア周波数を増加させた場合,オン損失の割合はほぼ一定(12%程度)で,キャリア損失の割合は徐々に小さくなった(20→12%)。一方,変調率を増加させた場合,オン損失の割合は(30→2%)と大幅に減少し,同様にキャリア損失の割合も(44→6%)と大幅に減少した。また,数値解析により鉄損をヒステリシス損と渦電流損に分離したところ,オン損失のほぼすべては渦電流損であることがわかった。 以上の調査結果より,オン損失はキャリア周波数にほとんど依存せず,変調率の変化に対して敏感であることが明らかになった。また,キャリア損失はキャリア周波数増加により徐々に小さくなり,オン損失と同様に変調率の変化に対しては敏感であることが明らかになった。
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