研究課題/領域番号 |
17K14653
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡本 大 筑波大学, 数理物質系, 助教 (50612181)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | シリコンカーバイド / 炭化珪素 / MOSFET / チャネル移動度 / パッシベーション / パワーデバイス / MOS界面 / MOSFET / 界面準位 |
研究成果の概要 |
本提案においては、SiO2/SiC界面欠陥をさらに低減するため、Geを含んだ前駆体層を熱酸化する手法を提案し、その効果を調査することを目的として研究を行った。堆積法によりGeを含んだ前駆体を精密に制御し、Geを含んだSiO2膜を形成する実験を行った。この酸化膜を用いてMOSキャパシタの作製を試みたが、十分界面準位密度を低減できた素子を作製するには至らなかった。一方で、当初の研究計画通り、ホール効果測定などによる界面評価についても並行して注力した。類似サンプルであるp型素子に対してホール効果測定を初めて適用し、チャネル正孔輸送機構の解明につながるデータを得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当初目指していたGeを導入したSiC nチャネルMOSFETが実現できていれば、産業界から注目を集め、実用化研究への展開が期待できると想定していた。当初の目的は達成できなかったが、その代わりに、SiCのpチャネル素子に対して、チャネル移動度を律速するメカニズムおよび負バイアス時の信頼性を学術的に明らかにすることができた。これらの成果は、新しいインバータ回路方式として期待されている相補型インバータへの応用や、nチャネルSiC MOSFETの負バイアス時のしきい値変動を抑制するための知見として、今後産業界から注目を集めるものと考えられる。
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