研究課題/領域番号 |
17K14657
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
原 康祐 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (40714134)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | シリサイド半導体 / 真空蒸着 / 太陽電池 / ヘテロ接合 / 電子・電気材料 |
研究成果の概要 |
高速熱蒸着法によるBaSi2成膜において、基板界面近傍に酸素不純物が混入する現象を見出した。プロセスを改善し酸素を低減することで、n-BaSi2/p+-Siダイオードの整流性向上に成功した。また、薄膜を熱平衡に近づけることで組成ずれが減少しキャリア密度が低減することが分かった。これは、電気特性制御の指針となる。n-BaSi2/p+-Siダイオードは太陽電池として動作しなかったが、p-SnS/n-BaSi2接合による発電に成功した。さらに、高速熱蒸着法を超える成膜法として近接蒸着法を新たに開発し、大きな単一結晶方位ドメインをもつ高結晶性薄膜の作製に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BaSi2は太陽電池に適した物性を有しており、現在よりも安価で高効率な太陽電池を実現するポテンシャルを持っている。これを実現するためには、高品質な薄膜を高い生産性で作製できる手法が不可欠である。高速熱蒸着法は高速かつ簡便な手法であるが、薄膜の品質に課題があった。本研究により、界面近傍酸化や組成ずれなどの課題を特定し、改善する方法を解明することができた。そして、効率は低いものの太陽電池による発電も確認した。さらに高速熱蒸着法を発展させた新手法の開発にも成功した。これらの成果は、BaSi2による安価で高効率な太陽電池を実現する上で重要な進展である。
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