研究課題/領域番号 |
17K14745
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
土木計画学・交通工学
|
研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
神山 藍 東洋大学, 理工学部, 准教授 (00598112)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 文化的景観 / 紀行文 / 民謡 / 詩歌 / テキストマイニング / 紀行 / 能登 |
研究成果の概要 |
本研究では、これまでの記念物を出発点とする「文化的景観」の保護の調査研究とは異なり、有形・無形を問わない文化を対象として捉えることを目的として、紀行文、風土記、民謡、詩歌などの郷土文学からの風景の把握を試みた。 その結果、とりわけ民謡からは、気象に関する言葉が多く抽出できた。また、紀行文からも蜃気楼などの気象記述があり、能登地方の独自性と言える。これらは、労働者による日常の風景としての価値があり、これまで見落とされていた風景と言える。従って、本研究で提示した方法論は、これまで埋没していた日常の風景、土地の気候や地味を抽出できると言え、無形の文化的価値を探る手法としての有効性が認められる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、先人が自然を注意深く観察し、育んできた地方の言葉に着目し、文化的景観を明らかにする。これまでの有形物を中心とする文化的景観の抽出方法とは異なり、有形無形を問わず日常の文化的景観の抽出方法を提示する。また、本研究は、風景を表現する用語のテキスト分析を定量的に行うことに加え、抽出された語あるいは語句は、地理空間情報システムによって空間情報として整理される点においても従来の研究とは異なる。口承ないし筆記による郷土文学を文化的景観の抽出対象とすることで、これまで埋没した可能性の高い「身近な景観」の把握を行うことは、今後の文化としての景観を保護し議論する上で学術的意義が高い。
|