研究課題/領域番号 |
17K14748
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橋本 崇史 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (80735712)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 膜ろ過 / ナノバブル / 膜ファウリング / 静電的相互作用 / 水処理 / ウルトラファインバブル / ファウリング / プレコート / 洗浄 / 水供給 / ウルトラファインバブル(ナノバブル) |
研究成果の概要 |
ナノバブル技術を応用することで浄水プロセスにおける薬品注入の低減を目指し、膜ろ過プロセスへのナノバブルの適用性を検討した。ろ過膜とナノバブルとの間には静電的相互作用が卓越しており、斥力となる場合はろ過抵抗にはならないが、引力となる場合はナノバブルが膜表面に蓄積し、ろ過抵抗を増大させることが分かった。既報で見られたナノバブルによる表面洗浄効果は、ファウリングした膜のナノバブルへの浸漬洗浄では見られなかった。一方で、ナノバブルを膜表面にプレコートすることで、逆洗によるファウリング物質の除去性を向上することが可能であることが示され、膜ろ過プロセスへのナノバブルの適用可能性が実験的に示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膜ろ過浄水処理は良質な水質の水供給が可能である一方で、膜の目詰まりによる処理性能低下を、複数の前処理プロセスを設けたり、薬品を用いた洗浄による性能回復を行ったりしているため、施設費用や運転維持管理費が増大傾向にある。特に薬品調達が困難な地域では、薬品を用いない浄水プロセスが期待されている。本研究で用いたナノバブルは空気から生成が可能であり、膜の目詰まりによる処理性能低下を抑制可能であることから、薬品使用量の低減可能性が期待される。また、ナノバブルの基礎的性質の多くはまだ知られておらず、本研究で得られた膜素材との相互作用や膜ろ過での挙動などの基礎的知見は、今後のさらなる研究に資するものである。
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