研究課題/領域番号 |
17K14756
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
金子 健作 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 特任准教授 (00715279)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 同調質量ダンパー / TMD / 制振改修 / 応答制御 / 応答スペクトル法 / 制振性能曲線 / 非線形応答 / 地震応答解析 / 制振 / 床応答スペクトル / 非構造部材 / 長周期地震動 / 大振幅地震動 / 超高層建物 / 減衰定数 / 最適化 / 振動制御 / 床応答 |
研究成果の概要 |
本研究では,地震対策として建築物の屋上などに設置する大型の同調質量ダンパー(TMD) に対して,制振設計法と応答予測法を構築した。はじめに,建築物の弾性応答に限定して,不規則振動理論に基づいて作成した制振性能曲線から,TMDの変形制限を考慮した最適化とシステムの等価付加減衰定数の評価を可能にした。地震動特性に依存せずに,従来のパッシブ制振構造とTMDの制振性能を客観的に比較できることが特徴である。さらに,展開した理論を参考にして,TMDを履歴系に変えることにより,従来のTMDに比べて格段に幅広い塑性率に対して,建築物の非弾性応答を制御できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
南海トラフを震源とする長周期地震動の発生が懸念され,その影響を受ける超高層建物の改修が徐々におこなわれている。工事箇所が限定されるTMDはその改修に適していると考えられ,建設会社を中心に大型のTMDが精力的に開発されているものの,その制振設計法や性能評価法は確立されていない。本研究では,不規則振動理論による高度な数式の展開により得た学術的成果だけでなく,構造設計者が知見を使えるように簡易な制振設計体系を構築した。これにより,従来は地震対策として利用されることの少ないTMDの社会的普及に貢献できた。また,本研究成果が国際共同研究に繋がり,建築物の低コストな耐震改修法の開発へと発展した。
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