研究課題/領域番号 |
17K14772
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
建築環境・設備
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
中嶋 麻起子 神戸大学, 工学研究科, 助教 (40773221)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 気生藻類 / 外壁汚れ / 温湿度 / 高温暴露 / 増殖予測モデル / 含水率 / 環境測定 / 熱水分移動 / 結露 |
研究成果の概要 |
外壁汚れの主原因である気生藻類に対して、水分条件の定量化、高温による藻類抑制手法の適用可能性について検討した。屋根面に藻類が生育する建物での環境測定と汚れ性状の測定より、結露による水分供給があり藻類が生育しやすい環境においても、日射による高温が生じる部位には藻類は発生しないことを示した。さらに、乾燥状態では高い耐熱性を持つが、湿潤状態では熱感受性が増加する藻類の性質を利用した藻類生育を抑制可能な暴露温度・暴露時間・含水条件を明らかにした。また、藻類の水分を吸収・保持能力を考慮し、藻類層を含む熱水分性状解析を作成し、外界気象条件から藻類の温度・湿度(含水率)を予測するモデルを作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高温による気生藻類の死滅の可能性について指摘されているが、これらの性質を用いた外壁面での藻類の成長抑制方法についての検討はなされていない。本研究では藻類を死滅させる熱処理条件を定量的に示すことができた。これは、外壁材料へ物理的・化学的影響をほどんと与えず藻類を抑制する手法提案の第一歩であると考える。また、藻類自身の水分吸収・保持を考慮し、外壁面での藻類の増殖予測モデル作成により、外壁面での藻類予後の発生性状を十分に予測可能であることを示した。これは、建物の維持・管理を効率的に行う上で有益な情報であると考える。
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