研究課題/領域番号 |
17K14800
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
金属物性・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
三浦 大介 東北大学, 工学研究科, 助教 (90708455)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 結晶磁気異方性 / ギルバート緩和 / 微視的理論 / 有限温度 / 第一原理計算 |
研究成果の概要 |
本研究は強磁性体における結晶磁気異方性定数Ku(T)とギルバート緩和定数α(T)に関する理論研究である (Tは温度).これらを統一的立場から同時に記述し,温度特性の起源と相関を明らかにすることを目的とする.永久磁石材料を想定し,以下のような結論を得た.希土類磁石が呈するKu(T)の複雑な温度特性は,希土類イオンの持つf電子雲の多極子描像から理解できることを示し,従来のAkulov-Zener-Callen-Callen則を拡張する形に整理した.α(T)について,希土類イオンが関与する部分を記述した結果,従来のバンド理論からの予測と大きく異なる複雑な温度特性を持つ可能性があることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結晶磁気異方性は永久磁石の重要な性能指数である保磁力の支配因子であり,その温度特性を評価することは応用上極めて重要である.本研究では,Ku(T)を電子論に基づいて記述して実験結果を再現すると共に,その微視的起源を明らかにした.また,α(T)も同時に記述し,希土類永久磁石が示す温度特性は通常の遍歴磁性体が示すそれとは全く異なることを示唆する結果を得た.Ku(T)とα(T)は磁気デバイスの消費エネルギに深く関与しており,本研究で上記のような知見が得られたことは社会的意義が大きいと考える.
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