研究課題/領域番号 |
17K14808
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
柳田 さやか 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (40579794)
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研究協力者 |
中島 章
磯部 敏宏
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 水素 / 触媒反応 / 表面修飾 / 酸化チタン / 表面濡れ性 / アルキルリン酸 / 触媒 / 表面科学 / マイクロバブル / 表面ぬれ性 / 水素発生 |
研究成果の概要 |
本研究では水素貯蔵物質の一つであるアンモニアボランの水溶液から触媒反応により水素を取り出す際に、触媒表面で起こる水素泡の発生及び離脱の挙動と触媒活性の関係を調査した。酸化チタンを触媒担体として各種のアルキルリン酸で表面修飾を行い、表面濡れ性が異なる6種の触媒を作製し接触角と水素の発生挙動を調べたところ、疎水的な表面では水素泡の触媒表面への付着が起こり反応が遅くなること、逆に親水的な表面では水素泡の付着が起こりにくく水素の発生が早い傾向を見いだした。触媒を親水的にすることによって液中からの水素発生の速度は大きく向上する可能性があり、この知見は水素発生以外の気体発生反応にも適用できると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素は燃料電池などのエネルギー源として実用化が進められている。安全かつ高密度に水素を貯蔵する方法として別の化合物の形でこれを保管しておき、利用する際に触媒反応によって水素を取り出す方法が検討されている。しかし触媒表面からの水素の発生の詳細については、観察の困難さからほとんど研究がされてこなかった。本研究ではハイスピードカメラを用いた観察によって水素泡の発生と触媒表面からの離脱を観察し、触媒の表面濡れ性と発生する水素泡のサイズ、水素の発生速度との関連を調査した。親水的な表面ほど水素泡の付着が少なく水素の発生が早い傾向が見られた。これらの知見は高活性の触媒を設計する際の指針となると考えられる。
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