研究課題/領域番号 |
17K14813
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東北大学 (2019) 高知大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
長谷川 拓哉 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (30793690)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 蛍光体 / 遷移金属酸化物 / 電荷移動遷移 / 希土類 / Eu3+ / 赤色 / ユーロピウム / 青色応答 / エネルギー移動 / バナジン酸塩 / 母体発光 / 結晶構造 / 八面体結晶場 / セラミックス / 光物性 |
研究成果の概要 |
本研究は,新しい無機蛍光材料に関する研究であって,遷移金属と配位子との間の励起エネルギーを利用し,赤色発光を実現するための酸化物蛍光体材料の開発を目指した。その中で,近紫外光を効率よく吸収し,青色に発光する新規な遷移金属酸化物LiCa3MV3O12 (M=Mg, Zn)を発見し,その結晶構造と蛍光特性を詳細に解析することで,それらの間の相関を明らかにした。現在,この材料を利用した研究が世界的に盛んに研究され,Eu3+を導入することで赤色に発光することが知られている。本研究によって,Eu3+を利用した蛍光体材料の発光/消光機構研究のさらなる発展が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,より高品質かつ安価な白色LEDの実現に向けた,簡便かつ安全に合成が可能な酸化物中でEu3+の赤色発光を実現するための材料設計に関する知見を得ることを目的とした。得られた成果のうち,良質な新規バナジン酸塩を発見し,その結晶構造と蛍光特性を詳細に明らかにすることで,本研究目的の基礎となる遷移金属の光学特性に関する知見を得た。この成果は公開直後に多くの論文から引用され,そのうち,Eu3+をドープすることで高発光効率の赤色発光を示すことが見いだされている。このように,本研究で公開した成果は大きな反響をよび,現在までに29の被引用数を持つ重要な研究となった。
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