研究課題/領域番号 |
17K14821
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
複合材料・表界面工学
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 (2019-2020) 東京大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
松尾 剛 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 上席研究員 (80589490)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 複合材料 / 疲労強度 / 熱可塑性CFRP / 温度依存性 / せん断応力 / 疲労特性 / 破断ひずみ / 層間せん断特性 / 画像相関法 / 面外特性 / 炭素繊維強化プラスチック / 面外引張特性 / デジタルイメージコリレーション / ひずみ分布計測 / 材料工学 / 構造用複合材料 |
研究成果の概要 |
本研究では,2種類の繊維強化タイプのランダム配向炭素繊維強化プラスチックス(CFRP)の疲労特性を温度条件を常温・50℃・75℃の3パターンで比較・検証した.2種類は,繊維構造がマット系のものと,チョップドテープ系のものである.どちらもマトリックスにはポリプロピレン(PP)を用いており,高速プレス成形が可能で,生産性に優れる.この2種類のランダム配向CFRPの温度条件による疲労特性の変化を検証するために,それぞれのPP単体の引張疲労試験を同じ温度条件で実施した.その結果,PP単体の疲労特性が,ランダム配向CFRPの破壊モードに影響を与えることが分かり,疲労強度を推定できることが分かった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軽量かつ生産性に優れる,ランダム配向型炭素繊維強化プラスチックス(CFRP)は,航空機・自動車・船舶などの構造体に金属の代替材料として適用できれば,運用時のGHG削減や省エネにつながる.一方,本材料の疲労特性を,温度を変えて検証した研究例は過去になく,構造物の信頼性を評価する上で,重要な検証結果を得た.加えて,その疲労特性が,CFRPを構成する特にマトリックスの疲労強度の温度依存性に大きく影響を受けることを示せたため,構造物の疲労強度設計における信頼性を担保するための主要な指針となり得る.本研究は,軽量素材の普及拡大に大きく貢献し,環境負荷の低減を加速させる基盤技術となる期待が持てる.
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