研究課題/領域番号 |
17K14838
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発 |
研究代表者 |
富永 大輝 一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発, 中性子科学センター, 研究員 (50513694)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 高分子科学 / ソフトマター / 水 / 階層構造 / 中性子散乱 / 粘弾性測定 / 負のポアソン比 / 高分子 / 高分子構造・物性 / 構造・機能材料 |
研究成果の概要 |
水溶性合成高分子で構成される多孔質高分子試料(Double-Network polymers)は3段階の階層構造をもつ特異的な構造を有している。これに起因して特異的な機械強度物性を示す。5wt%程度の水を含む試料は、絶乾試料よりも弾性率、最大破断応力ともに大となり、負のポアソン比を示す。詳細な粘弾性測定と構造解析、また準弾性散乱測定により、第一の階層構造とその高分子骨格の運動性がマクロ物性に直接影響し、フレキシブルに構造変化することが重要であり、また、その構造と絶妙な水との相互作用の強さが特異的な吸着過程を引き起こし、マクロ物性発現に大きく作用することが判った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体物質は、鉄などのように重い元素ではなく、軽い元素により優れた硬さ、しなやかな物性をしめす。生体物質は高次階層構造を形成しており、部位によって、20-80%程度の含水量を保持している。軽い元素を用いて、金属並の強度を示す物質があれば、自動車などの乗り物の燃費を下げることに貢献できる。また、我々の生体物質の機能発現の解明のみならず、より良い生体代替材料の創成に繋げられる。そのまま生体物質を研究対象として研究するのは難しいが、合成高分子で 作成される我々が開発した多孔質高分子物質を用いて研究することにより、階層構造に水がどのように吸着し、機械強度物性にどう寄与するのかが判ってきた。
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