研究課題/領域番号 |
17K14840
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
材料加工・組織制御工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
張 咏ジエ 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (40793740)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 粒界偏析 / 粒界性格 / 合金元素 / アトムプローブ / 粒界整合性 / 偏析エネルギー |
研究成果の概要 |
三次元アトムプローブを用いてフェライト組織を有するモデル合金におけるPの平衡粒界偏析挙動におよぼすCおよびMo添加の影響を調査した。Fe-P二元合金の焼鈍材において、小角粒界よりも大角粒界におけるPの偏析量が高いことが確認された。これを踏まえて、C添加材およびMo添加材においても同様な性格を有する粒界を選択して解析を行った結果、Cを微量添加しても著しく偏析し、Cの偏析量の増加とともにPの偏析量が減少する。また、Moを添加すると、Moの偏析によってPの偏析量がほとんど変化しない。これらの合金元素添加の影響について、Pとの相互作用という熱力学的な観点から理解できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フェライトのモデル合金におけるPの粒界偏析におよぼす粒界性格および合金元素添加の影響解明は、Pの粒界偏析に起因した実用マルテンサイト鋼の高温焼戻し脆性の抑制対策の確立に不可欠である。本研究の成果に基づいて、マルテンサイト鋼の結晶方位制御、またはC、Moなどの合金元素添加を活用することで、P含有の焼戻しマルテンサイト鋼の靭性向上が期待される。また、多成分系における粒界偏析挙動を元素間相互作用の観点で理解することは、他の合金系への展開も可能である。
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