研究課題/領域番号 |
17K14844
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
材料加工・組織制御工学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
松野 崇 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (30781687)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Dual Phase steel / メゾスケール解析 / 異方性 / 鋼材強度 / 2相組織鋼 / 高強度 / 曲げ強度 / 数値シミュレーション / 曲げ変形 / DP鋼 / 高張力鋼 / 塑性異方性解析 / 微視組織設計 / 有限要素法解析 / 複合材料・物性 / シミュレーション工学 / 機械材料・材料力学 |
研究成果の概要 |
本課題においては,曲げ変形における強度向上を目的にこれを実現させるための鋼材の微視的な構造を検討した.二相組織鋼と呼ばれる軟質な相に硬質な相が粒状に分散しているものを対象とした.実物で硬質粒の形状を制御することは困難が多く時間を要するため,コンピュータ上で仮想的に金属組織を生成して変形を与える試行を実施した.曲げ強度向上のためには変形に要する力が引張方向によって大きく異なる特性が必要である.硬質相を繊維状とすることで10%程度の伸びまではこのような特性が生じるが,それ以降は変形に要する力が方向に依存しなくなるとの結果を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鋼材の曲げ強度は自動車用部材において重要な役割を果たす.強度が高ければその分だけ鋼材の厚さを減らせるので,耐衝突性能を維持しながら軽量化を果たすことが可能となる.本課題における研究成果は,これまでにない異方性を活用しての曲げ強度向上の糸口を得ることができたという点において社会的な意義があるものと考える. また,鋼材の微視的な構造による異方性の発現が極めて複雑におけるという点が新たに明らかとなった.これらを調整,最適化していくことで曲げ強度向上のブレイクスルーを得る可能性がある.新たな研究テーマの広がりとして学術的な意義があったものと考える.
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