研究課題/領域番号 |
17K14861
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
触媒・資源化学プロセス
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山口 渉 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (50700150)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | バイオマス変換 / 金属酸化物 / 固体表面 / 酸・塩基 / 単糖 / 触媒・化学プロセス / バイオマス |
研究実績の概要 |
本研究では,種々の金属酸化物を用いて単糖(グルコース及び1,3-ジヒドロキシアセトン)から一段階で乳酸を与える新たな触媒反応系の確立を目的とした. 酵素がその細孔内に作り出す酸塩基の特異な構造に着想を得て,種々の両性酸化物(アルミナ,チタニア,ジルコニア,セリア,すず等)を既報に従い調製した.それらを用いて1,3-ジヒドロキシアセトンを基質とする触媒反応へと適用したところ,Al2O3を用いた場合に最も高い乳酸収率を与えることが明らかになった.特に,金属酸化物の焼成温度が反応収率に大きく影響することがわかり,500℃とした場合に最も高い収率で乳酸を与えることが明らかになった.さらに,グルコースを用いても同様に,Al2O3を500℃で焼成した触媒を用いた場合に最も高い乳酸収率を与えた.これらの要因を明らかにするために,X線回折(XRD),窒素吸脱着測定,フーリエ変換型赤外分光(FT-IR)測定を行った.その結果,Al2O3表面上における酸・塩基点の存在が示された.本測定結果は金属酸化物表面上の酸・塩基点が協同的に反応基質と相互作用して目的の反応が促進されたことを示しており,本研究の目的である「酵素の機能模倣した固体表面反応場の形成」に成功したことを示唆する結果である.今後,金属酸化物表面上における酸塩基協同効果の基質適用範囲の向上を目指し,高難度な物質変換反応系へと展開していく予定である.
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