研究課題/領域番号 |
17K14864
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物機能・バイオプロセス
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大野 聡 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (60755734)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 代謝フラックス解析 / メタボローム分析 / プロテオーム分析 / 代謝工学 / 哺乳類 / 代謝光学 / システム生物学 / 生物・生体工学 / 生体生命情報学 |
研究成果の概要 |
本研究では、非定常状態における臓器を対象とした代謝フラックス解析法および代謝調節解析手法を新規に開発した。糖負荷後のマウスの肝臓について、非定常代謝フラックス解析および代謝調節解析を実施した結果、飢餓時の肝臓の糖新生フラックスは大きいのに対して、糖負荷後の肝臓の解糖フラックスは小さかった。さらに、野生型と肥満型マウスの代謝の違いは、多くの反応が酵素量に依存する一方で、グリコーゲン代謝の反応は基質・生成物代謝物量に依存していた。 また、上記で開発した手法を脂肪培養細胞への適用し、インスリンにより脂肪細胞ではGlut4の細移行により解糖系が活性化する一方で、TCA回路は変化しないことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、世界に先駆けて、生体内臓器の非定常フラックス推定手法の基盤技術を確立することにある。確立する技術を用いれば、他の組織・疾患モデルマウス・食餌の組成・薬剤に関する代謝応答をフラックスレベルで詳細に計測することが可能となるため、医学や生理学の分野全体に渡る代謝研究の加速が期待できる。また、生物工学においても、同一の培養槽で複数種の微生物が存在する共培養プロセスは、血液と複数の臓器が存在する系と同様なので、本研究と同じ手法が利用可能だと期待できる。
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