研究課題/領域番号 |
17K14896
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
薮内 敦 京都大学, 複合原子力科学研究所, 助教 (90551367)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | タングステン / 原子空孔 / 空孔-不純物複合体 / 照射損傷 / 陽電子消滅 / 第一原理計算 / 陽電子消滅分光法 / 陽電子寿命 / 結合エネルギー / 陽電子消滅ガンマ線ドップラー広がり / 格子欠陥 / 照射誘起欠陥 / 核融合 / プラズマ・壁相互作用 / 金属物性 / ナノ構造金属 / 希ガスプラズマ |
研究成果の概要 |
電子線や希ガスイオンを照射して形成される空孔型欠陥および照射後熱処理による2次欠陥の形成挙動の違いについて,陽電子消滅法を用いて調べた.タングステンへのHeイオン照射とNeイオン照射を比較した結果,照射直後に存在する欠陥種は同一であることが示唆されたが,それらを熱処理するとNeイオン照射の場合には空孔が凝集し空孔集合体を形成する様子が観測された.水中電子線照射したタングステンからは空孔-水素複合体と思われる欠陥が観測され,その欠陥複合体は623 Kから解離し始め空孔集合体を形成していく様子が観測された.また,試料純度が低い場合には熱処理過程における空孔集合体の形成が抑制される様子も観察された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核融合炉ではプラズマ冷却ガスとしてNeガスの導入が検討されているが,このようなHやHeよりも重いイオンの導入はプラズマ対向壁であるタングステンに,より重大な損傷を与える可能性が示された.一方で,原子空孔と大きな結合エネルギー持つ元素を意図的に添加することで,空孔集合体の形成を抑制し得る可能性も示された.
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