研究課題/領域番号 |
17K14909
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
遠藤 知弘 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (50377876)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 未臨界 / 実効中性子増倍率 / 即発中性子減衰定数 / データ同化 / ベイズ推定 / 摂動論 / 原子炉雑音 / ブートストラップ法 / 実効遅発中性子割合 / 未臨界実験 / ベイズ理論 |
研究成果の概要 |
数値計算による臨界安全性(実効中性子増倍率keff)の予測精度を向上するため、本研究では未臨界体系の測定結果(即発中性子減衰定数α、中性子計数率の時間変化)を活用したデータ同化手法について検討した。一次摂動論に基づき、効率的なα感度係数評価手法を新たに考案した。運転停止中の京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)における炉雑音測定で得られたα測定値を利用することで、keff予測精度を改善しU235核データの不確かさを低減できることを確認した。近畿大学原子炉やKUCAで測定した中性子計数率の時系列データに対して粒子フィルタ法を適用し、制御棒操作等に起因した未臨界度変化を推定できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、数値計算により評価した実効中性子増倍率keffの予測精度を改善する際には、過去に実施された臨界実験データ(例えばICSBEP)が利用されてきた。この方法論の場合、keff予測精度の更なる向上には、過去とは異なる別の臨界実験を新たに実施する必要がある。 本研究の成果により、核燃料の臨界安全に関連する核設計を行う際に、keff予測精度の改善に繋がる新たな追加測定として、臨界実験以外の測定結果も有効活用できることを明らかにした。すなわち、臨界実験のみに頼るのではなく、より容易に実施可能な未臨界体系における測定結果も活用することで、実効中性子増倍率keffの予測精度向上が可能である、と考えられる。
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