研究課題/領域番号 |
17K14922
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
エネルギー学
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研究機関 | 東京大学 (2019) 大阪大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
平山 尚美 東京大学, 物性研究所, 特任研究員 (70581750)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 第一原理計算 / 熱電材料 / シリサイド / 不純物効果 / 熱電輸送現象 / 熱電効果 / ゼーベック係数 / 化学圧力 / 全電子計算 / FLAPW法 / 有効質量 / 熱電発電 / 物性理論 / 不純物ドーピング / マグネシウムシリサイド / カーボンナノチューブ / 不純物ドープ / 不純物サイト / 格子欠陥 / 半導体物性 / 再生可能エネルギー |
研究成果の概要 |
無機材料(Mg2SiとLaOBiS2型層状物質)と有機材料(カーボンナノチューブ; CNT)を扱った.まず,Mg2Si系,LaOBiS2系物質における不純物添加による電気的特性の制御の困難さの理由を,電子状態計算から明らかにした.また,Mg2Siのp形ドーパントを提案したほか,格子定数変化がもたらすキャリア輸送特性の変化から,不純物原子による化学圧力の利用が新しい開発戦略になり得ることを示した.さらに,CNTの空孔欠陥の分布が熱電物性に及ぼす影響を調査し,さらなる熱電性能向上の可能性を示した.有限温度での原子変位を考慮した計算からは,室温におけるホイスラー合金のハーフメタル性の消失を再現した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,エネルギー資源の枯渇と環境汚染の問題が加速するなか,熱エネルギーを電気エネルギーに直接変換する熱電変換技術の本格的な普及が望まれる.しかし,既存の主要な熱電材料の多くは,毒性や資源希少性の問題があり,実用化には限界があった.本研究では,環境低負荷型熱電材料の性能向上にむけて,第一原理計算に基づく材料設計指針の提案を行った.キャリア密度制御のため,安定な不純物ドーピングを実現する方法を検討したほか,結晶の構造特性が熱電性能に及ぼす影響を,電子状態計算に基づき考察した.本研究から得られた知見は,熱電材料の高性能化にむけた重要な示唆を与えるものである.
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