研究課題
若手研究(B)
本研究では、記憶情報を担う記憶痕跡の観点から、恐怖記憶消去のメカニズムを明らかにすることを目的とした。記憶痕跡細胞を標識・操作可能な遺伝子改変マウス、および光遺伝学的手法を用いた解析から、同一脳内において、恐怖と消去の両方を制御する細胞群を有する脳領域と別々に制御する細胞群を有する脳領域の両者が共存していることを見出した。
恐怖と消去の両方を担う神経細胞集団が存在するという可能性は、この細胞集団に着目し、転換を制御し、消去誘導に関わる分子実態を明らかにする研究に発展する可能性があり、このことは、消去が心的外傷後ストレス障害といった疾患の治療標的として注目されているが、将来有効な治療薬開発の基礎研究として発展する可能性もある。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件)
Nature Communications
巻: 8 号: 1 ページ: 15977-15977
10.1038/ncomms15977