研究課題/領域番号 |
17K14933
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
神原 裕行 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (50451993)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 運動学習 / 筋シナジー / 計算論的神経科学 |
研究成果の概要 |
脳が身体を制御する際に、運動制御を簡単にする方策として筋シナジーという概念が存在する。近年、様々な運動中の筋活動パターンが数個の筋シナジーの線形和として再現できることが計測実験によって確かめられている。一方、脳が状況に応じて筋シナジーをどのように調節しているのかを説明する有力な仮説は提案されていない。本研究では、筋シナジーは強化学習と呼ばれる試行錯誤的な運動学習によって獲得されるという仮説を設け、その仮説に基づいた計算論的な運動学習モデルを構築した。さらに、構築したモデルを用いた計算機シミュレーションによって、いくつかの実験で観測されている運動学習の特徴が再現できることが確かめられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
筋シナジーの学習は、その活動レベルの学習に比べて時間がかかることが過去の研究によって観測されてきた。この運動学習に関する特徴を説明する仮説として、両者の学習率の違いが提案されてきた。一方、本研究により、両者の学習速度の違いは学習率の違いによってではなく、学習アルゴリズムそのものが異なる可能性が示唆され、適切な運動を生成するための運動学習に関する脳内情報 処理のメカニズムの解明に役立つと考えられる。また、筋シナジーは運動を作り出す筋活動の基底をなす要素であり、本研究で提案した運動学習モデルに基づいた効果的な運動トレーニング方法を開発につながることが期待できる。
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