研究課題/領域番号 |
17K14936
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
山下 哲 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (40740197)
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研究協力者 |
桑木 共之
山中 章弘
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ストレス / オレキシン / 自律神経 / 光遺伝学 / ファイバーフォトメトリー / 情動ストレス / in vivo 神経活動記録 / 視床下部 / 自律神経応答 / 心理的ストレス |
研究成果の概要 |
本研究課題では、ストレス負荷時のオレキシン神経活動と自律応答の関係を解析した。光ファイバーを用いて自由行動マウスにおいてオレキシン神経特異的に発現させたG-CaMP6およびmCherry由来蛍光の同時検出が可能な実験系を作製した。同時に循環応答の指標として心拍を測定した。ストレス負荷としては、侵入者同居ストレス、天敵由来のにおい刺激、超音波刺激の3種を用いた。結果、マウスが嫌悪感を感じるストレス負荷を与えた際に、いずれのストレス負荷時にも即座にオレキシン神経活動の上昇が観察された。またこの変化は、ストレス負荷による心拍上昇と相関し、さらには心拍上昇の直前に生じていることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ストレス防衛反応は過剰となると様々な疾患に関与する。本来はストレスが過剰であればそれを避けて生活することが望ましいが、現代社会においては多くの場合難しい。このような場合はあらかじめストレスをマネージメントすることで、のちの疾患発症予防につながると考えられる。本研究によりストレスに暴露された”その場”でオレキシン神経活動が上がり、心拍上昇に影響を与えることが明らかとなった。この結果は、ストレス時のオレキシン神経活動上昇をあらかじめ抑えることが、自律神経過剰応答を防ぎ、のちの疾患発症を予防することができる可能性を示している。これは新たなストレスケア戦略の構築に役立つのではないかと考えられる。
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