研究課題/領域番号 |
17K14965
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
長沼 史登 東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (80780519)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ヒスタミン / 条件的遺伝子欠損 / AAVベクター / AAV / 脳内ヒスタミン / 条件的遺伝子欠損法 / アデノ随伴ウイルス / 脳内微量注入法 |
研究成果の概要 |
ヒスタミン代謝酵素Hnmt-flox脳内にAAV-Creを微量注入することにより、注入脳部位でヒスタミン量が増加する。ヒスタミン増加は、視床下部では自発運動量の増加に、扁桃体では攻撃行動が増加することが明らかになった。一方、ヒスタミン合成酵素Hdc-floxの視床下部へのAAV-Cre注入は、脳内ヒスタミン量を減少させ、不安様行動の増加、自発運動量、攻撃行動の減少を認めた。以上から、ヒスタミン神経系は、視床下部においては、自発運動量や不安様行動に、扁桃体においては攻撃行動に、それぞれ関与していることが示唆された。本研究により、中枢ヒスタミン神経系の脳部位毎の機能解析が可能な手法が確立された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の中枢ヒスタミン研究では、主にノックアウトマウスを用いた研究が行われてきたが、代償性機構が無視できなかった。しかしながら、本研究で確立したAAV微量注入法では、成体マウスで遺伝子操作を行うため、代償性機構をある程度無視出来る。さらに、ヒスタミン神経系の役割を脳部位毎に、gain-of-functionまたはloss-of-function両面から検討できる。本研究で確立した方法により脳部位別のヒスタミン神経系の役割がさらに明らかとなれば、疾病によって脳部位ごとに様々な神経活動の異常が認められるヒスタミン神経系が、それぞれの病態にどのように影響を与えているのか明確に出来ると期待される。
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