研究課題/領域番号 |
17K14987
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野中 綾 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任研究員 (50786621)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | lncRNA / 癌 / Wnt / b-カテニン / ベータカテニン / beta-catenin / cancer / epigenetic |
研究成果の概要 |
本研究では、RNA-seqとb-カテニン-ChIP-seqの組み合わせにより、新規b-カテニン標的lncRNA 12Rを同定した。12Rの抑制は細胞増殖を減少させ、CRISPR/Cas9を用いた12Rのノックアウトは異種移植モデルにおける腫瘍形成を阻害する。12Rの抑制は、b-カテニン発現変化なしに、H3K27Acおよびb-カテニン標的遺伝子の発現を抑制した。b-cateninとTCF12またはASCL2との結合は、12Rによって引き起こされるH3K27Acの変化領域の多くにおいて観察された。まとめると、12Rはb-カテニン標的発癌性lncRNAおよびプロモーターWnt標的遺伝子発現である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Wntシグナリングの異常から活性化する下流のb-カテニンの標的遺伝子は、これまで多くの報告がなされている。その中で本研究により明らかにされたlncRNA12Rは癌細胞のみで発現している分子である。この12Rはb-カテニンの標的遺伝子の発現を正に制御するが、12Rを標的とする事で、正常細胞でも発現しているb-カテニンノの転写制御機能を阻害することなく、癌細胞のみで制御される標的遺伝子を抑制し腫瘍形成を阻害する可能性を示した。
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