研究課題
若手研究(B)
本研究では、理化学研究所により開発されたCAGE法による遺伝子発現解析により、肺癌の新規バイオマーカーを探索した。actin cytoskeletonと相互作用するアダプター分子として機能するCRIP1に注目し、細胞増殖やcolony formationに寄与することを見出した。組織マイクロアレイの解析ではCRIP1高発現群で予後が不良な傾向にあった。次にTCGAデータベースを用いて、肺腺癌の転移に関わる新規遺伝子探索を行い、Rhoファミリー低分子G蛋白RhoVを見出した。肺癌検体の解析でRhoVが高発現だと予後が有意に不良になること、RhoVが増殖能・遊走能に寄与する可能性を示した。
本研究では、理化学研究所により開発されたCAGE法による遺伝子発現解析やTCGAデータベースを用いた解析により、肺癌の進展や転移に関わる新規バイオマーカーであるCRIP1とRhoVを見出すことができた。いずれも正常気道/肺上皮と比較し一部の非小細胞肺癌に特異的に発現すること、高発現が予後不良因子となりえること、細胞増殖や遊走に寄与することが判明し、肺がんの新規治療標的になりうると考えられた。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)
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