研究課題/領域番号 |
17K15014
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍診断学
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
阿部 雄一 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 プロテオームリサーチプロジェクト, 協力研究員 (30731632)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | リン酸化プロテオミクス / キノーム / 薬剤感受性 / 淡明型腎細胞癌 / 淡明型腎細胞がん / キナーゼ活性測定 / キナーゼ阻害剤 / リン酸化プロテオーム / 分子標的 / がん耐性 / チロシンキナーゼ |
研究成果の概要 |
淡明腎細胞癌の分子標的薬薬効予測を目的として、患者組織から初代細胞株の樹立を実施し、最終的に25細胞株の作成に成功した。そのうち11細胞株に対して、スニチニブ、アキシチニブ、エベロリムス、カボザンチニブの薬剤感受性を測定し、それぞれの株で異なった感受性が観察された。 感受性データを得た10株のプロテオミクス解析、リン酸化プロテオミクス解析を進めた。結果、6486タンパク質、33652リン酸化部位(うちClass1部位は21407部位)がそれぞれ同定された。今後得られたデータを統合し、感受性群、耐性群それぞれにおけるキノーム活性変動を算出し、耐性群特有のリン酸化シグナル活性を導出する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腎細胞癌は癌全体の3~5%を占めており、その発生率は毎年2%ずつ増加している。そのため、効率的な淡明腎細胞癌への治療戦略の構築は公衆衛生学的に大きな意義がある。本研究により患者の臨床情報と淡明腎細胞癌キノーム特性との関連に対する理解が深まり、より効率的なマルチキナーゼ標的薬による治療法の構築が期待される。またキノームは他の癌腫でも重要な治療標的として認識されているため、本研究で構築する高深度キノーム解析系は他の癌腫にも応用できる。すなわち本研究計画を遂行する事でキナーゼを標的としたプレシジョンメディスン(精密医療)の成立に繋がり、国民医療費の大幅な低減に貢献できる意義がある。
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