研究課題/領域番号 |
17K15022
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
堂本 貴寛 金沢大学, がん進展制御研究所, 助教 (80635540)
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研究協力者 |
源 利成
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 分子標的治療 / がん代謝 / GSK3β / オートファジー / リン酸化 |
研究成果の概要 |
多くのがん細胞に共通したエネルギー代謝特性である解糖系の亢進(Warburg 効果)とオートファジーに焦点を当てて、GSK3βのがん促進作用のメカニズムを検討した。大腸がん細胞ではGSK3βの活性化により、解糖系が亢進すること、及びオートファジー関連転写因子群の発現誘導によってオートファジー活性を亢進していることを見出した。GSK3β阻害剤の併用はオートファジー阻害剤による細胞増殖抑制効果を顕著に増強したことから、がん特有のエネルギー代謝を標的とした治療にGSK3βは格好の候補分子であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんの主要エネルギー源である解糖系とオートファジーをGSK3βが統合的に制御していることが示され、GSK3β阻害によって、がん特有の代謝を一括で標的にするという独創的な治療法開発の科学的基盤になることが期待される。また、GSK3βは多彩な細胞機能を制御し、ひろく疾患に関与している。したがって、本研究の成果はがんの病態解明や医療応用に繋がることはもとより、近接領域の細胞現象への理解や他の疾患に関する治療への応用に波及する可能性がある。
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