研究課題/領域番号 |
17K15024
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山崎 千尋 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60620995)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | TCRレパトワ / 癌治療薬 / メトホルミン / 抗PD-L1抗体 / 癌抗原 / 免疫学 / 抗腫瘍免疫 / T細胞レパトワ / 腫瘍抗原 |
研究成果の概要 |
動物モデルにおいて、近年癌治療薬として実用化されたPD-L1/PD-1結合阻害薬と、当研究室で免疫系を介した腫瘍縮小効果を持つことが見出されたメトホルミン との併用治療が、それぞれの単独治療と比べて相乗効果があることが、予備実験にて見出されていた。これらの治療薬の作用メカニズムについて、細胞障害性T 細胞の質的変化を調べるため、腫瘍浸潤T細胞をソーティングにより分取し、T細胞レパトワの同定を試みた。解析の結果、メトホルミン/抗PD-L1抗体併用治療群ではより多くの細胞障害性T細胞クローンの増殖・活性化を促していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
患者腫瘍検体を用いた研究で、腫瘍に浸潤している細胞傷害性T細胞は、多くが非常に限定されたクローン由来であるという報告がなされてきた。これはT細胞が非常に限られた抗原エピトープを認識して抗腫瘍免疫応答を行っているということであり、腫瘍がその抗原エピトープを喪失してしまえば、新たな応答が難しくなることを示唆する。先行研究において、メトホルミンと抗PD-L1抗体を併用することで腫瘍縮小効果が相乗的に高まることが認められていたが、本研究において、これらの薬剤を併用することにより、細胞傷害性T細胞のクローン多様性が高まることが示唆され、併用時の抗腫瘍効果の一端を担っていると考えられた。
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