研究課題/領域番号 |
17K15032
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
田中 薫 近畿大学, 医学部, 講師 (80548628)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 分子標的治療 / ALK阻害剤 / 薬剤耐性 / 非小細胞肺癌 |
研究成果の概要 |
本研究には16例のALK-TKIに耐性を獲得したEML4-ALK融合遺伝子陽性肺癌患者を登録。全例で耐性後に血液検体採取し、12例では耐性後に再生検を施行し組織採取ができた。10例で治療前後両方の腫瘍組織検体を集めており、収集した検体から抽出したDNAを用いて行った体細胞遺伝子変異解析から5つの既知のALK遺伝子の2次変異を検出した。2次耐性変異検出例の患者背景としては、男性、非喫煙又は軽喫煙者が多く、全例Alectinibの投与歴を有していた。2次耐性変異検出例では全例で後治療が施行されており、4例で第3世代ALK-TKIであるLorlatinibが投与され、全例で腫瘍縮小効果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではALK陽性肺癌に対するTKI耐性獲得機序の研究体制を構築し、G1269A、L1196M、G1202R、V1180L、F1174Lの5つの既知の二次耐性遺伝子変異を確認。少数例ではあるが耐性機序と患者背景や治療歴の関連を検証し、2次耐性変異検出例への第3世代ALK-TKIの治療効果確認することが出来た。 ALK陽性肺癌は症例数が少なく、ALK-TKIのPFSが長く耐性化するまでの期間が長い。また、高い治療効果のために標的病変が消失しており耐性後の組織検体採取が困難である。そのような背景を鑑みると、本研究で得られた結果は将来の肺癌治療の基礎データとして国民に還元し得る重要なものである。
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