研究課題/領域番号 |
17K15034
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
小野 麻紀子 公益財団法人がん研究会, 有明病院 総合腫瘍科, 副医長 (30620992)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 乳癌 / 乳がん / 腫瘍免疫 / 腫瘍浸潤リンパ球 / 免疫療法 |
研究成果の概要 |
乳癌は、原発巣のホルモン受容体(HR)・HER2発現が再発時に変化することが知られており、再発乳癌患者において、原発巣と再発巣のホルモン受容体・HER2、TIL発現など、免疫プロファイルの変化を検討した。原発・再発巣のTIL,PD-L1発現の解析を行い、乳癌全体でPD-L1の発現割合が低く、原発に比べ、再発巣では、TILとともに、さらに低下することが確認された。また肺転移では、有意にPD-L1発現が高い一方、軟部組織や肝転移では、PD-L1の発現が低いことが示された。HER2低発現(HER2-low)は、ホルモン陽性乳がんにおいて、有意に再発巣でHER2-lowの割合が増えることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、乳癌において、再発時は、原発時とは異なる分子生物学的特徴を有することが明らかになった。乳癌は、再発までの期間が長く、特にホルモン陽性乳がんにおいては、20年の経過を経ることもありうる。原発手術の時の化学療法やその後のホルモン療法によって、腫瘍細胞や微小環境が変化することが考えられ、再発時の検体採取の重要性が再確認された。PD-L1やHER2低発現は、乳癌の薬物療法の選択に直結するバイオマーカーであり、今後は、生検以外のリキッドバイオプシーなどの新たなツールの開発も重要な課題と考えられた。
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