研究課題/領域番号 |
17K15039
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ゲノム生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
服部 佑佳子 京都大学, 生命科学研究科, 助教 (50646768)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 栄養 / 適応 / 成長 / 代謝 / マルチオミクス / 全身性シグナリング / 栄養バランス / 種間比較オミクス / 種間比較オミックス |
研究成果の概要 |
動物には様々な物を食べる広食性種と、特定の物のみを食べる狭食性種が存在します。私たちヒトを含む広食性種が、どのようにして多様な食物に適応しているかについては不明な点が多く残されています。そこで、食性が異なるショウジョウバエの近縁5種に着目し、遺伝子発現及び代謝産物の網羅的解析によって、異なる栄養バランス(タンパク質と炭水化物の比率)への適応能力と生体応答を比較しました。その結果、広食性種は、餌の炭水化物の比率に応じて遺伝子発現や代謝を制御する機構の働きにより異なる栄養バランスに柔軟に適応できるのに対し、狭食性種ではこのような機構が機能せず、高炭水化物条件下で成長できないことを見出しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、遺伝的に近縁ながら食性の異なる広食性種と狭食性種の間で、炭水化物応答制御機構の働きや異なる栄養バランスへの適応能力が違うことを明らかにしました。私たちヒトにおいても、肥満や糖尿病などの罹りやすさが人種や個体間で異なることが知られています。また、本研究で用いたショウジョウバエとヒトとの間では、組織やホルモンなどの制御因子の多くが共通しています。今後、本研究での成果や種間比較解析のアプローチを応用することで、個体間、そしてショウジョウバエ以外の生物種間においても、栄養やその他の環境因子に対する適応や生体応答の違いを生み出すメカニズムの研究が広く進むことが期待されます。
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