研究課題/領域番号 |
17K15057
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物資源保全学
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
片山 直樹 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 主任研究員 (10631054)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 生物多様性保全 / 鳥類群集 / 個体数トレンド / 農業生態系 / 里山 / 鳥類 / 農地生態系 / TRIM / PGLS / 生物多様性 / 市民科学 / 保全 / 個体数変化 / トレンド推定 / 階層ベイズモデル / トレンド |
研究成果の概要 |
日本の陸性鳥類個体数の変化傾向を明らかにするため、探鳥会記録を含む複数の既往データおよび現地調査を行った。(1)茨城県の既存データおよび現地調査の解析(N-mixture model)により、タマシギの個体数が過去20年間で約1/10に減少していること、その主要因の1つに湛水休耕田の減少が示唆された。(2)モニタリングサイト1000データの解析(TRIM)により、2009-2020年の12年間で普通種47種が減少傾向にあることが示された。そのうち森林性種は微増、里山性・開放地性種は減少傾向にあった。(3)全国探鳥会記録のデータ整備を進め、データ入力が約9割終了した。今後も入力・解析を進める。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
農林業などの土地利用の変化にともなう生物多様性の変化傾向(トレンド)を定量化することで、生物多様性の現状を理解すると同時に、必要な保全管理策について理解を深めることができる。本研究は人口減少による農林業の衰退が生じている日本において、タマシギや里山性鳥類の個体数が減少していることを示し、彼らの個体数増加には遷移初期生息地を維持するための人為的介入が必要であることを明らかにした。欧米と比較して日本の生物多様性トレンドの定量化はこれまでほとんどなされておらず、COP15の自然共生社会の実現に向けて、国際的にもデータの不足しがちなアジアの貴重な知見の一つとなった。
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